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ダウン症

出生前診断でわかる疾患のひとつに、染色体の異常が原因で起こる「ダウン症(21トリソミー)」があります。本記事では、このダウン症について検査方法や症状、治療に関することなどをまとめていますので、出生前診断を受けようと考えている人はぜひ参考にしてみてください。

生まれる前のダウン症の検査方法

赤ちゃんが生まれる前にダウン症かどうかを検査する方法は、お母さんの血液を採取して調べる方法と、羊水から調べる方法があります。2013年からは日本でもnipt(新型出生前診断)が開始され、血液中に浮遊している赤ちゃんのDNAの断片を調べることでダウン症かどうかを調べることができるようになりました。

母体への負担も少なく、赤ちゃんへのリスクも低いと考えられている方法ですが、「非確定的検査」という位置付けのため、確定診断のためには羊水検査や絨毛検査を受ける必要があります。

ダウン症とは

ダウン症とは、染色体の突然変異で起こる疾患であり、生まれてくる赤ちゃんの600〜700人に1人の割合で発症するとされています。この「ダウン症」という名称は、1965年に最初の報告者であるイギリス人のジョン・ラングドン・ダウン医師の名前から名付けられました。
心疾患などを合併する場合もみられますが、医療の進歩により多くの人が学校生活や社会生活を送ることができています。

近年では、スポーツ分野や芸術分野で大きな活躍をする人も多く、ダウン症について広く知られるようになってきました。

ダウン症の症状

ダウン症の症状は個人差がありますが、一般的には全身の筋肉の緊張が弱いため運動機能が低い、心身の成長が緩やか、知的な発達の遅れ、さまざまな合併症などが挙げられています。
ただし、知的発達の遅れに関しては非常に個人差が大きいためにダウン症の症状として定義するのは難しいとの声もあります。中にはダウン症を発症していても通常の生活を送っている、大学まで卒業した、アーティストとして活躍している、という人もいるためです。

また先天性の疾患については、循環器科や消化器科、耳鼻咽喉科など複数の科にまたがるような疾患が見られることがあります。特に先天性の心疾患についてはダウン症の50%が発症するとされています。

ダウン症の発症理由

ダウン症は、染色体の突然変異が発症の原因です。21番目の染色体が通常より1本多くなっていることが多く、ダウン症の95%を占めます。この状態を「標準型21トリソミー」と呼んでいます。また、3本目の染色体が他の染色体に結合している「転座型」や、21番目の染色体が3本のもの、2本のものが混ざっている「モザイク型」と呼ばれるものがあります。

通常、転座型以外のダウン症は遺伝とは関係なく、家系の中にダウン症の人がいない場合でも生まれることがあります。また、妊娠時の女性の年齢が上がるにつれてダウン症の発症確率が高くなることも知られています。ただし、若いうちの出産だからといってダウン症が発生しないというわけではありません。

ダウン症の治療方法

ダウン症そのものの治療方法はないのが現状です。ただ、ダウン症の赤ちゃんは循環器や消化器などの疾患を持って生まれてくるケースが多いため、それぞれの症状に合わせて適切な治療を行うことが求められます。近年では医療の発達に伴い、出産直後に発見できるケースも多く、早期の外科治療を行うことも可能です。

ウエスト症候群や環軸椎不安定性など、成長過程で現れる可能性がある合併症に対しては、定期的な観察を行い、必要に応じて治療を行うことになります。特に赤ちゃんの時期については数週間ごとの診察を受けることもあるかもしれません。ただ、通院の頻度は成長とともに減っていくことが多いとされています。

中には合併症を伴わずに生まれてくるダウン症の赤ちゃんもいます。重篤な合併症がなく、適切な健康管理を行った場合の平均寿命は50歳以上とされています。

ダウン症と診断された赤ちゃんの出産について

ダウン症と診断された場合は、事前に検査をすることによって合併症がないかを確認する必要があります。先天性の心臓の疾患(約50%)や消化管の疾患(10%)などについて事前に確認しておくことにより、出産直後から産婦人科と新生児科の連携が可能になり、より整った体制での管理や早期の治療、経過の観察を行えます。

また、ダウン症の赤ちゃんだからといって、難産の傾向が高いといったことはなく、通常と同様の分娩が行われますが、出生時は少し小柄なことが多いようです。

まとめ

ダウン症の診断や症状、合併症の治療などについて説明してきました。ダウン症と診断された場合には、不安や悩みを抱えてしまうことも多いでしょう。そんな時にはぜひ専門家のアドバイスを受けてみることをおすすめします。

相談する先は、主治医はもちろん、自治体、日本ダウン症協会などさまざまな窓口が考えられます。

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